近年、オフィスを狙った空き巣被害が増加傾向にあります。特に中小企業のオフィスや小規模な事業所では、住宅に比べて防犯対策が手薄になりがちで、犯罪者にとって格好の標的となっているのが現状です。
オフィスには業務用パソコンや現金、重要な書類など、金銭的価値の高いものや機密情報が数多く保管されています。これらが盗まれると、直接的な金銭的損失だけでなく、顧客情報の流出や業務の停止など、企業活動に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
しかし、適切な防犯対策を講じることで、空き巣被害のリスクは大幅に低減できます。本記事では、オフィスが狙われやすい理由から具体的な防犯対策、万が一被害に遭った場合の対応方法まで、総合的に解説していきます。大切なオフィスと資産を守るため、ぜひ最後までお読みいただき、自社の防犯体制を見直すきっかけにしてください。
オフィスが空き巣に狙われやすい理由とは?

オフィスが空き巣の標的になりやすいのには、いくつかの明確な理由があります。ここでは、犯罪者がオフィスを狙う主な理由について解説します。これらの理由を理解することで、自社のオフィスがどのようなリスクにさらされているかを把握し、適切な対策を立てる第一歩となります。
夜間や休日に無人になることが多い
オフィスは住宅と異なり、営業時間外や休日には完全に無人になることがほとんどです。特に土日祝日や年末年始、お盆休みなどの長期休暇中は、数日間にわたって誰も立ち入らないケースも珍しくありません。
空き巣犯にとって、無人の時間帯が長く予測しやすいオフィスは、非常に都合の良い標的となります。侵入してから発見されるまでの時間が長ければ長いほど、犯人は落ち着いて犯行に及ぶことができ、証拠を残さずに逃走する可能性も高まります。
また、夜間は周囲も暗く人通りも少なくなるため、侵入作業を行っていても目撃される危険性が低くなります。特に金曜日の夜から月曜日の朝までの週末は、長時間無人状態が続くため、空き巣被害が集中する傾向にあります。
現金・パソコン・書類など狙われやすい資産がある
オフィスには空き巣犯が狙う価値の高い資産が集中しています。まず、売上金や小口現金、経費用の現金など、金庫や机の引き出しに保管されている現金は最も狙われやすいものの一つです。
また、ノートパソコンやタブレット端末、デジタルカメラなどの電子機器は、小型で持ち運びやすく、中古市場でも換金しやすいため、空き巣犯にとって魅力的な盗品となります。特に最新モデルの高性能パソコンは高値で取引されるため、標的になりやすい傾向があります。
さらに見落とされがちなのが、機密書類や顧客情報などの情報資産です。これらは金銭的価値だけでなく、競合他社への情報漏洩や個人情報の悪用など、企業に深刻なダメージを与える可能性があります。クレジットカード情報や個人データが記載された書類は、闇市場で高値で取引されることもあります。
人通りが少なく、防犯意識が低い場所が多い
オフィスが立地する場所の特性も、空き巣被害のリスクに大きく影響します。特にオフィス街や工業団地などは、平日の日中こそ人の往来がありますが、夜間や休日になると人通りがぱったりと途絶えてしまいます。
このような場所では、不審な人物がオフィスビルの周辺をうろついていても、目撃者がいないため通報される可能性が低くなります。また、周辺に飲食店や住宅がない場合、異常な物音がしても気づかれにくいという問題もあります。
さらに、多くのオフィスでは住宅に比べて防犯意識が低く、基本的な防犯対策すら講じられていないケースが少なくありません。窓に補助錠がついていない、防犯カメラが設置されていない、出入口の施錠管理が甘いなど、防犯上の弱点が多数存在する場合があります。
犯罪者はこうした防犯意識の低さを見抜いており、下見の段階で「侵入しやすいオフィス」を選別しています。セキュリティ対策が不十分なオフィスほど、繰り返し被害に遭うリスクが高まるのです。
代表的な侵入方法と空き巣の手口

空き巣犯がオフィスに侵入する際には、様々な手口が使われます。ここでは代表的な侵入方法について詳しく解説します。犯罪者の手口を知ることで、どこに防犯対策の重点を置くべきかが明確になります。
ガラス破り・こじ開けによる侵入
オフィスへの侵入手口として最も多いのが、窓ガラスを破って侵入する方法です。空き巣犯は「焼き破り」「打ち破り」「こじ破り」など、複数の手法を使い分けてガラスを破壊します。
焼き破りは、ライターやガスバーナーでガラスを加熱した後、水をかけて急冷することでガラスにひびを入れる手法です。大きな音を立てずにガラスを破ることができるため、夜間の犯行に多用されます。
打ち破りは、ハンマーやバールなどの工具を使って直接ガラスを割る手法です。短時間で侵入できる反面、破壊音が大きいため、人通りの少ない場所や時間帯を狙って実行されます。
こじ破りは、ドライバーなどの工具を使って窓のクレセント錠周辺のガラスを破り、内側から鍵を開ける手法です。小さな穴を開けるだけで済むため、比較的音が小さく、発見されにくいという特徴があります。
また、ドアのこじ開けも一般的な侵入手口です。バールなどを使ってドアと枠の隙間に力を加え、錠を破壊したり、扉自体を変形させて開けたりします。古い建物や安価な鍵を使用しているオフィスは、特にこの手口に対して脆弱です。
通用口・窓・換気口などからの侵入
空き巣犯は正面玄関だけでなく、警戒の薄い裏口や通用口を狙うことも多くあります。従業員用の勝手口やゴミ出し用の裏口などは、正面に比べて防犯設備が不十分なケースが多く、格好の侵入経路となります。
特に注意が必要なのは、施錠を忘れやすい場所です。喫煙所に面した扉や、荷物の搬入口など、日常的に開け閉めする場所は、退社時の施錠確認が漏れやすい傾向があります。
また、上層階のオフィスでも油断はできません。隣接するビルの屋上や非常階段を利用して、窓やベランダから侵入するケースもあります。「2階以上だから安全」という思い込みは危険です。
さらに見落とされがちなのが、トイレや給湯室の小窓、換気口、エアコンの室外機付近などです。一見人が通れないように見える小さな開口部でも、細身の犯人であれば侵入できる場合があります。特に換気のために常時開けている窓がある場合は、重点的な対策が必要です。
地下や半地下のオフィスの場合、通りから見えにくい窓が狙われやすくなります。植木や看板などで死角になっている窓は、犯人が作業していても目撃されにくいため、特に注意が必要です。
セキュリティの甘い鍵・金庫・暗証番号の突破
物理的な侵入だけでなく、セキュリティシステムの脆弱性を突く手口も増えています。古いタイプのシリンダー錠は、ピッキングと呼ばれる特殊な工具を使った解錠方法で、わずか数分で開けられてしまうことがあります。
特に築年数の古いオフィスビルでは、ディスクシリンダー錠やピンシリンダー錠など、ピッキングに弱い鍵が使われているケースが多く見られます。これらの鍵は防犯性能が低く、熟練した空き巣犯であれば音も立てずに短時間で解錠できてしまいます。
金庫についても同様で、安価な簡易金庫や古いタイプの金庫は、工具を使ったこじ開けや、持ち去られて別の場所でゆっくりと開けられるリスクがあります。特に小型の手提げ金庫は、金庫ごと盗まれる被害が多発しています。
暗証番号やパスワードに関しても、安易な設定が狙われる原因となります。「0000」「1234」などの単純な番号や、会社の設立年、電話番号の一部など、推測しやすい番号を使用している場合、容易に突破されてしまいます。
また、退職した社員や解雇された従業員が、在職中に知り得た暗証番号やセキュリティ情報を悪用するケースもあります。人事異動や退職時に暗証番号の変更を怠ると、内部情報を知る者による犯行のリスクが高まります。
最近では、スマートロックやICカードによる入退室管理システムを導入するオフィスが増えていますが、これらも設定が不適切だったり、カードの管理が杜撰だったりすると、セキュリティの穴となってしまいます。
オフィスの防犯対策 基本ポイント

空き巣被害を防ぐためには、基本的な防犯対策を確実に実施することが重要です。ここでは、すべてのオフィスが最低限押さえておくべき防犯の基本ポイントについて解説します。これらは特別な費用をかけずとも実施できるものも多いので、まずはこれらの基本から見直しましょう。
出入口と窓の施錠を徹底する
防犯対策の最も基本となるのが、すべての出入口と窓の施錠を徹底することです。当たり前のことのように思えますが、実際には施錠漏れによる被害が非常に多く発生しています。
退社時には、正面玄関だけでなく、裏口や通用口、すべての窓、換気口など、侵入経路となり得る場所をすべて確認する習慣をつけましょう。特に複数の出入口があるオフィスでは、チェックリストを作成し、最後に退社する社員が一つずつ確認していく仕組みを作ることが効果的です。
また、営業時間中であっても、使用していない部屋や倉庫、階層などは施錠しておくことが重要です。来客中や従業員が少ない時間帯に、隙を突いて侵入されるケースもあるためです。
窓については、クレセント錠だけでなく、補助錠も併用することで防犯性が大幅に向上します。「補助錠・防犯フィルム等の対策(警察庁)」窓の上下に補助錠を取り付けることで、ガラスを破られても簡単には開けられなくなります。
施錠確認のルール化も重要です。最終退社者を明確に決め、その人が責任を持ってすべての施錠を確認する体制を整えましょう。可能であれば、二重チェックの仕組みを導入すると、さらに確実性が高まります。
高強度の鍵や防犯ガラスを導入する
基本的な施錠を徹底することに加えて、鍵や窓ガラス自体の防犯性能を高めることも非常に効果的です。「防犯性能の高い建物部品(CPマーク)とは」物理的に侵入しにくい構造にすることで、空き巣犯に「このオフィスは時間がかかる」と判断させ、犯行を諦めさせることができます。
鍵については、ディンプルキーやロータリーディスクシリンダーなど、ピッキングに強い高性能な鍵への交換を検討しましょう。これらの鍵は複雑な構造をしており、特殊な工具を使っても解錠に時間がかかるため、防犯性が高くなります。
玄関ドアには、可能であれば二重ロックを導入することをお勧めします。一つの錠前を破られても、もう一つの錠前が侵入を防ぐため、犯人が諦める可能性が高まります。また、鍵穴が見えにくい位置にあるタイプや、内側からサムターンを回しても開かない構造の錠前も効果的です。
窓については、防犯ガラスへの交換や、防犯フィルムの貼付が有効です。防犯ガラスは、ガラスの間に特殊なフィルムを挟み込んだ構造になっており、ハンマーで叩いても簡単には割れません。完全な交換が難しい場合は、既存のガラスに防犯フィルムを貼ることでも、一定の効果が期待できます。
特に1階や死角になりやすい窓、裏口に面した窓など、侵入されやすい場所から優先的に対策を講じていくことが現実的です。予算に応じて、段階的に防犯性能を高めていく計画を立てましょう。
金庫や鍵の保管場所にも注意を払う
現金や重要書類を保管する金庫についても、適切な選択と設置が重要です。小型の手提げ金庫は持ち去られるリスクが高いため、業務用の重量のある据え置き型金庫を選び、床や壁にしっかりと固定することをお勧めします。
金庫の設置場所も重要なポイントです。外から見えやすい場所に置くと、金庫の存在を知らせてしまうことになります。かといって、奥まった場所に置きすぎると、犯人がゆっくりと作業できる環境を提供してしまいます。適度に目立たず、かつ従業員が定期的に確認できる場所を選びましょう。
金庫の暗証番号は、推測されにくい複雑なものに設定し、定期的に変更することが大切です。また、暗証番号を書いたメモを金庫の近くに置いたり、デスクの引き出しに保管したりすることは絶対に避けましょう。
予備鍵の管理も見落とされがちなポイントです。オフィスの鍵や金庫の鍵の予備は、責任者が厳重に管理し、保管場所を明確にしておきましょう。「誰でも取り出せる引き出し」や「全員が知っている場所」に置くことは避けるべきです。
また、鍵に部屋番号や「オフィス」などの文字を書いたタグをつけることも危険です。万が一鍵を紛失した場合、拾った人物がそれがどこの鍵かを容易に特定できてしまいます。鍵には識別できる最小限の情報のみを記載するようにしましょう。
暗証番号やアクセス権限は定期的に変更する
デジタルセキュリティの観点からも、暗証番号やパスワード、アクセス権限の定期的な見直しが不可欠です。長期間同じ暗証番号を使い続けることは、セキュリティリスクを高めることになります。
オフィスの入口や金庫、パソコンのログインパスワードなどは、少なくとも3ヶ月から6ヶ月に一度は変更することをお勧めします。特に従業員の入れ替わりがあった際には、速やかに変更する必要があります。
暗証番号を設定する際は、生年月日や電話番号、連番など、推測されやすい数字の組み合わせは避けましょう。理想的には、数字とアルファベット、記号を組み合わせた複雑なパスワードが望ましいですが、金庫などで数字のみの場合は、少なくとも6桁以上のランダムな数字を使用することが重要です。
ICカードやスマートロックによる入退室管理システムを導入している場合は、各従業員のアクセス権限を定期的に見直しましょう。退職者や異動者のカードは速やかに無効化し、必要に応じて新しいカードを発行します。
また、複数の人間が同じ暗証番号やパスワードを共有することも避けるべきです。個人ごとに異なる認証情報を与えることで、万が一情報が漏洩した場合でも、誰から漏れたかを特定しやすくなり、被害の拡大を防ぐことができます。
セキュリティ情報の共有範囲も最小限にとどめることが重要です。必要な人だけが必要な情報にアクセスできる「最小権限の原則」を徹底することで、内部からの情報漏洩リスクを低減できます。
防犯機器の導入で空き巣を抑止する

基本的な防犯対策に加えて、防犯機器を導入することで、オフィスのセキュリティレベルを大幅に向上させることができます。ここでは、特に効果的な防犯機器とその活用方法について詳しく解説します。中でも防犯カメラは、記録と抑止の両面で極めて高い効果を発揮する最も重要な防犯機器と言えます。
防犯カメラの設置で録画と抑止を両立
防犯カメラは、オフィスの防犯対策において最も効果的かつ重要な機器です。カメラが設置されているだけで、空き巣犯に「このオフィスは監視されている」という強い心理的プレッシャーを与え、犯行を思いとどまらせる抑止効果があります。
実際、警察庁の調査によると、防犯カメラが設置されているオフィスは、設置されていないオフィスに比べて侵入窃盗の被害率が大幅に低いことが明らかになっています。犯罪者は下見の段階で防犯カメラの有無を確認しており、カメラが設置されているオフィスは避ける傾向があります。
さらに、万が一被害に遭った場合でも、防犯カメラの映像は犯人特定の重要な証拠となります。犯人の顔や体格、服装、侵入経路、犯行時刻などの情報が記録されることで、警察の捜査が格段に進みやすくなります。また、犯行の様子が録画されていることで、保険請求の際の証拠としても活用できます。
最近の防犯カメラは高性能化が進んでおり、夜間でも鮮明に撮影できる赤外線機能や、動きを検知すると自動で録画を開始するモーション検知機能など、様々な機能が搭載されています。4K対応の高解像度カメラを選べば、遠くの人物の顔も判別できるレベルの映像を残すことが可能です。
防犯カメラを設置する際は、目立つ場所に設置して抑止効果を高めることと、死角をなくして確実に記録することのバランスを考えることが重要です。正面玄関や駐車場など、侵入経路となりやすい場所には目立つように設置し、同時に裏口や窓など、目立たない侵入経路もしっかりとカバーすることが理想的です。
クラウド保存・モバイル連携も可能に
現代の防犯カメラシステムは、従来のように録画装置にデータを保存するだけでなく、クラウド上にデータを自動保存できる製品が増えています。クラウド保存には多くのメリットがあります。
まず、録画装置が盗まれたり破壊されたりしても、映像データが失われる心配がありません。従来のシステムでは、侵入者が録画装置ごと持ち去ることで証拠を隠滅するケースがありましたが、クラウド保存であればそのような心配は不要です。
また、インターネット経由でスマートフォンやタブレット、パソコンからリアルタイムで映像を確認できる点も大きな利点です。外出先や自宅からでも、今オフィスで何が起きているかを即座に確認できるため、異常を早期に発見できます。
さらに、動体検知機能と連携させることで、カメラが動きを検知した際に自動的にスマートフォンに通知が届くように設定することも可能です。夜間や休日にオフィスで動きがあった場合、即座に状況を確認し、必要に応じて警察に通報するなど、迅速な対応が可能になります。
複数の拠点を持つ企業の場合、すべての拠点の防犯カメラ映像を本社で一元管理することもできます。各拠点の状況を効率的に監視できるため、管理コストの削減にもつながります。
クラウドサービスを選ぶ際は、データの暗号化やアクセス制御などのセキュリティ対策がしっかりしているサービスを選びましょう。また、過去の映像を何日間保存できるか、追加料金の有無なども確認しておくことが大切です。
死角をなくすカメラ配置の工夫
防犯カメラは設置する場所と角度が非常に重要です。いくら高性能なカメラを導入しても、死角が多ければ十分な効果は得られません。効果的なカメラ配置のポイントを押さえましょう。
まず、侵入経路となりやすい場所を優先的にカバーします。正面玄関、裏口、非常口、駐車場への入口、1階の窓など、侵入者が通る可能性のある場所にはすべてカメラを設置することが理想です。
カメラの高さも重要な要素です。手の届かない高さに設置することで、カメラ自体を破壊されたり向きを変えられたりするリスクを減らせます。ただし、高すぎると人物の顔が識別しにくくなるため、一般的には地上3~4メートル程度が適切とされています。
複数のカメラを設置する場合は、カメラ同士の視野が重なるように配置することで、死角を最小限に抑えることができます。特に重要なエリアには、異なる角度から撮影できるよう複数のカメラでカバーすると、より確実な記録が可能になります。
オフィス内部のカメラ配置も検討しましょう。入口付近、金庫や貴重品保管場所、サーバールーム、重要書類の保管場所など、特に守りたい場所を中心に設置します。ただし、トイレや更衣室など、プライバシーに配慮が必要な場所への設置は避けるべきです。
また、カメラの存在を示すステッカーやプレートを目立つ場所に貼ることも効果的です。「防犯カメラ作動中」「24時間録画中」といった表示があるだけで、犯罪の抑止効果が高まります。
定期的にカメラの映像を確認し、汚れやレンズのずれがないかチェックすることも忘れずに行いましょう。いざという時に映像が不鮮明だったり、重要な場所が映っていなかったりしては意味がありません。
侵入検知センサー・アラームの導入
防犯カメラに加えて、侵入検知センサーやアラームシステムを導入することで、さらに強固なセキュリティ体制を構築できます。これらの機器は、侵入者を物理的に検知し、大きな音で威嚇することで犯行を中断させる効果があります。
窓やドアに設置する開閉センサーは、扉や窓が開けられると自動的に警報が鳴る仕組みです。施錠を忘れていた場合や、鍵を破られて侵入された場合でも、即座に異常を検知できます。センサーは小型で目立たないため、侵入者が気づかないうちに作動させることができます。
人感センサーは、オフィス内に人が侵入すると赤外線や超音波で動きを検知し、警報を発する機器です。夜間や休日など、本来誰もいないはずの時間帯に設定しておくことで、万が一侵入者がいた場合に即座に検知できます。
ガラス破壊センサーは、窓ガラスが割れた際の特有の振動や音を検知して警報を発します。ガラス破りによる侵入を試みた瞬間に大音量の警報が鳴ることで、犯人を驚かせて逃走させる効果が期待できます。
アラームシステムは、大音量のサイレンやフラッシュライトで侵入者を威嚇します。犯罪者は大きな音や光を嫌うため、アラームが作動すると多くの場合、何も盗らずに逃げていきます。また、周囲の人々に異常事態を知らせる役割も果たします。
最近では、これらのセンサーとスマートフォンアプリを連携させ、異常を検知すると即座に通知が届くシステムも普及しています。外出先でもオフィスの状況を把握でき、必要に応じて警察への通報や警備会社への連絡などの対応ができます。
ただし、アラームシステムを導入する際は、従業員への周知と操作方法の教育が不可欠です。出勤時や退勤時に誤作動が頻発すると、従業員がシステムを使わなくなったり、周囲の人々が警報音に慣れてしまったりする恐れがあります。
セキュリティシール・カラーボールで心理的抑止
物理的な防犯機器だけでなく、心理的な抑止効果を狙った対策も有効です。比較的低コストで導入でき、一定の効果が期待できる方法として、セキュリティシールやカラーボールの活用があります。
セキュリティシールは、「警備会社契約中」「防犯カメラ作動中」「セキュリティシステム導入」などと記載されたステッカーを、オフィスの入口や窓に貼るものです。実際にはカメラやセンサーが設置されていなくても、シールがあるだけで犯罪者に「このオフィスは警戒が厳しい」という印象を与え、ターゲットから外される可能性が高まります。
ただし、セキュリティシールだけに頼ることは推奨できません。プロの空き巣犯は、シールだけで実際のセキュリティ機器がないことを見抜く場合があります。あくまでも実際の防犯対策と組み合わせて使用することで、より高い効果を発揮します。
カラーボールは、侵入者に特殊な塗料が付着するボールを投げつけることで、犯人の特定を容易にする防犯用具です。玄関や金庫の近くに設置しておき、万が一侵入された場合に使用します。
カラーボールの塗料は、服や皮膚に付着すると簡単には落ちない特殊なもので、犯人が逃走後も一定期間マーキングとして残ります。これにより、警察が犯人を特定しやすくなるだけでなく、犯人に「自分は特定される」という心理的圧迫を与えることができます。
また、「カラーボール設置」という表示を出入口に掲示するだけでも、抑止効果があります。犯罪者は、証拠が残りやすい場所を避ける傾向があるためです。
その他、ダミーカメラの設置も心理的抑止策の一つです。本物の防犯カメラは高価ですが、見た目だけ本物そっくりのダミーカメラは比較的安価に入手できます。ただし、ダミーカメラは映像を記録できないため、実際の証拠収集には役立ちません。予算に応じて、重要な場所には本物のカメラを設置し、補助的にダミーカメラを活用するという方法が現実的です。
機械警備・遠隔監視システムの活用

より高度なセキュリティを求める場合は、専門の警備会社と契約して機械警備や遠隔監視システムを導入することが効果的です。ここでは、プロフェッショナルな警備サービスの特徴とメリットについて解説します。これらのシステムは、自社で対応しきれない夜間や休日の監視を確実にカバーし、万が一の際には専門スタッフが駆けつけてくれるという安心感を提供します。
警備会社との契約で夜間や休日も安心
警備会社と契約する最大のメリットは、24時間365日、プロフェッショナルによる監視体制が整うことです。オフィスが無人になる夜間や休日、長期休暇中も、警備会社が常時監視してくれるため、安心して業務を休むことができます。
機械警備システムでは、オフィスに設置されたセンサーやカメラが異常を検知すると、自動的に警備会社の監視センターに通報されます。監視センターのスタッフは即座に状況を確認し、必要に応じて警備員の派遣や警察への通報などの適切な対応を行います。
警備会社との契約には、主に「機械警備」と「常駐警備」の2つのタイプがあります。機械警備は、センサーやカメラなどの機器を設置し、異常時のみ警備員が駆けつけるシステムです。比較的コストを抑えられるため、中小規模のオフィスに適しています。
一方、常駐警備は、警備員が実際にオフィスに常駐して巡回や監視を行うサービスです。大規模なオフィスビルや、特に高いセキュリティが求められる企業に向いています。コストは高くなりますが、人の目による監視と、即座の対応が可能という利点があります。
警備会社を選ぶ際は、実績や対応エリア、契約内容、費用などを比較検討しましょう。大手の警備会社は信頼性が高く、全国対応も可能ですが、地域密着型の警備会社はきめ細かいサービスが期待できる場合があります。
また、契約前には必ず現地調査を依頼し、オフィスの構造や周辺環境を考慮した最適なセキュリティプランを提案してもらうことが重要です。画一的なプランではなく、自社の状況に合わせたカスタマイズが可能な警備会社を選ぶことをお勧めします。
通知・駆け付けサービスのメリット
機械警備システムの大きな特徴の一つが、異常発生時の迅速な通知と駆け付けサービスです。これにより、被害を最小限に抑えることができます。
センサーが異常を検知すると、まず警備会社の監視センターに自動通報されます。同時に、あらかじめ登録しておいた責任者の携帯電話にも通知が届くシステムが一般的です。これにより、オフィスの責任者も即座に状況を把握できます。
監視センターでは、複数のカメラ映像を確認したり、センサーのデータを分析したりして、誤報か本当の侵入かを判断します。明らかに侵入と判断された場合は、最寄りの警備員が緊急出動し、多くの場合、数分から十数分以内に現場に到着します。
警備員は、安全を確保した上でオフィス内を確認し、侵入者がいれば警察に通報します。また、破損箇所の確認や、被害状況の初期調査なども行います。その後、オフィスの責任者に詳細な報告が行われ、必要な措置について相談できます。
駆け付けサービスの利点は、侵入者が物を盗む前に現場に到着できる可能性があることです。空き巣犯の多くは、警報が鳴ったり人が来たりすると、何も盗らずに逃げる傾向があります。したがって、迅速な対応により、実際の被害を防げるケースが少なくありません。
また、火災や設備の異常など、侵入以外のトラブルにも対応できる点もメリットです。多くの機械警備システムには、火災報知器や漏水センサーなども組み込まれており、総合的なリスク管理が可能になります。
さらに、警備会社との契約があること自体が、犯罪抑止効果を持ちます。警備会社のステッカーやプレートが掲示されているオフィスは、空き巣犯にとって「リスクが高い」と認識され、ターゲットから外される傾向があります。
顔認証や入退室管理の導入も検討を
最新のセキュリティシステムとして、顔認証技術や高度な入退室管理システムの導入も検討に値します。これらは初期投資はやや高額になりますが、長期的には人件費の削減や管理業務の効率化にもつながります。
顔認証システムは、カメラで撮影した顔画像を登録データと照合し、本人確認を行う技術です。ICカードや暗証番号と異なり、紛失や忘れるリスクがなく、また他人への貸し借りもできないため、非常に高いセキュリティレベルを実現できます。
入退室管理システムを導入すると、誰がいつどこに入退室したかの記録が自動的に残ります。これにより、万が一トラブルが発生した場合でも、その時間帯にオフィスにいた人物を特定することが容易になります。また、不正な時間帯や許可されていないエリアへのアクセスがあった場合に、即座にアラートを発することも可能です。
最新のシステムでは、従業員ごとにアクセス権限を細かく設定できます。例えば、一般社員はオフィスエリアのみ、管理職はすべてのエリア、清掃スタッフは特定の時間帯のみアクセス可能、といった柔軟な設定が可能です。
また、入退室管理システムと勤怠管理システムを連携させることで、出退勤の記録を自動化できます。タイムカードの不正打刻を防止できるだけでなく、労務管理の効率化にもつながります。
生体認証技術としては、顔認証の他に、指紋認証、静脈認証、虹彩認証などもあります。それぞれに特徴があり、予算や求めるセキュリティレベルに応じて選択できます。特に、機密情報を扱うサーバールームや金庫室など、特に重要なエリアには、複数の認証方式を組み合わせた多要素認証を導入することで、さらに強固なセキュリティを実現できます。
社員・スタッフによる内部からの対策

いくら高度なセキュリティ機器を導入しても、それを扱う人間の意識が低ければ効果は半減してしまいます。ここでは、従業員一人ひとりが日常的に実践すべき防犯対策について解説します。組織全体で防犯意識を高め、内部から強固なセキュリティ体制を築くことが、空き巣被害を防ぐ上で非常に重要です。
防犯マニュアルを整備し従業員教育を行う
防犯対策を確実に実行するためには、具体的な手順を記した防犯マニュアルの整備が不可欠です。マニュアルには、日常的に行うべき防犯チェック項目、緊急時の対応手順、責任者の連絡先などを明記しましょう。
マニュアルには、退社時のチェックリストを含めることが特に重要です。「すべての窓の施錠確認」「各部屋の消灯と施錠」「金庫の施錠確認」「セキュリティシステムの起動」など、具体的な項目を列挙し、最終退社者がすべて確認できるようにします。
また、不審者を発見した場合の対応方法や、侵入者と遭遇した場合の行動指針なども記載しておきましょう。無理に対峙せず、まず身の安全を確保し、安全な場所から警察に通報するといった基本原則を周知することが大切です。
マニュアルを作成したら、全従業員に配布するだけでなく、定期的な教育・研修を実施することが重要です。新入社員研修では必ず防犯対策について説明し、年に1~2回は全体研修で防犯意識の向上を図りましょう。
研修では、実際の空き巣被害の事例を紹介したり、防犯機器の使い方を実演したりすることで、従業員の理解を深めることができます。また、防犯訓練を実施し、セキュリティシステムの操作方法や緊急時の連絡体制を確認することも効果的です。
さらに、従業員から防犯に関する提案や気づきを募集する仕組みを作ることもお勧めします。現場で働く従業員は、セキュリティの弱点や改善点に気づきやすい立場にあります。定期的に意見を収集し、実現可能な提案は積極的に採用することで、従業員の防犯意識がさらに高まります。
退職者のID・暗証番号の変更を忘れずに
内部犯行のリスクを減らすために、従業員の退職時や異動時には、必ずアクセス権限の見直しと暗証番号の変更を行いましょう。これを怠ると、元従業員がオフィスに自由に出入りできる状態が続き、重大なセキュリティリスクとなります。
従業員が退職する際には、その日のうちに以下の対応を完了させることが理想です。まず、オフィスの鍵やICカード、社員証など、物理的なアクセス手段をすべて回収します。返却漏れがないよう、チェックリストを用意して確認しましょう。
次に、入退室管理システムやパソコンのログイン権限など、デジタルなアクセス権限をすべて削除します。特に、管理者権限を持っていた従業員の場合は、より慎重な対応が必要です。
金庫やセキュリティシステムの暗証番号についても、退職者が知っていた場合は速やかに変更します。特に、不本意な形で退職した従業員や、問題を起こして解雇された従業員の場合は、迅速な対応が求められます。
また、定期的に「現在アクセス権を持っている人のリスト」を作成し、実際に在籍している従業員と照合することをお勧めします。異動や退職の処理漏れがないか確認でき、不要な権限を整理できます。
クラウドサービスやオンラインツールのアカウントについても同様です。退職者が使用していたアカウントは削除し、そのアカウントで共有されていた情報やファイルへのアクセス権限も見直しましょう。
派遣社員やアルバイト、契約社員など、正社員以外の雇用形態の従業員についても、同じルールを適用することが重要です。雇用形態にかかわらず、オフィスへのアクセス権を持つすべての人について、適切な管理を行う必要があります。
日常点検と異変への意識を高める
日々の業務の中で、わずかな異変に気づく感性を養うことも重要な防犯対策です。空き巣犯は下見を行うことが多く、その際に何らかの痕跡を残す場合があります。従業員が日常的に注意を払うことで、被害を未然に防げる可能性があります。
出勤時には、オフィスの周辺や入口に異常がないか確認する習慣をつけましょう。ドアや窓の周辺に工具の跡がないか、不審な落書きやマーキングがないか、見慣れない車が長時間停まっていないかなど、わずかな変化にも注意を払います。
空き巣犯は、下見の際にオフィスの警備状況や人の出入りを観察していることがあります。同じ人物が何度もオフィスの周辺をうろついていたり、写真を撮っていたりする場合は要注意です。不審な人物を見かけたら、すぐに管理会社や警察に連絡しましょう。
また、オフィス内でも定期的な点検を行うことが大切です。金庫や重要書類の保管場所、高価な機器の周辺などを定期的にチェックし、移動させられた跡や触られた形跡がないか確認します。
防犯カメラやセンサーなどの防犯機器が正常に作動しているかも、定期的に確認しましょう。カメラのレンズが汚れていたり、角度がずれていたりすると、いざという時に役に立ちません。月に一度は動作確認を行い、必要に応じてメンテナンスを実施します。
さらに、「おかしいな」と感じたことは、些細なことでも報告・共有する文化を作ることが重要です。「こんなことで騒ぐのは恥ずかしい」と思って黙っていると、重要なサインを見逃してしまう可能性があります。報告しやすい雰囲気を作り、情報を共有することで、組織全体の防犯意識が高まります。
被害に遭った場合の適切な対応方法

どれほど万全な対策を講じていても、残念ながら空き巣被害に遭う可能性をゼロにすることはできません。ここでは、万が一被害に遭ってしまった場合に、どのように対応すべきかを解説します。適切な初動対応を取ることで、被害の拡大を防ぎ、犯人検挙の可能性を高めることができます。
警察への通報と被害届の提出
空き巣被害を発見したら、まず何よりも警察への通報が最優先です。すぐに110番に電話し、「オフィスに空き巣が入った」ことを伝えましょう。通報時には、オフィスの住所、発見者の名前と連絡先、気づいた時刻、被害の状況などを落ち着いて説明します。
重要なのは、被害現場には極力手を触れないことです。犯人の指紋や足跡、工具の跡など、重要な証拠が残っている可能性があるため、警察が到着するまで現場を保存しておく必要があります。盗まれた物の確認も、警察の指示があるまでは最小限にとどめましょう。
また、犯人がまだオフィス内に潜んでいる可能性も考えられます。一人で中に入らず、複数人で確認するか、警察の到着を待つことが安全です。決して犯人と対峙しようとせず、自身の安全を第一に考えてください。
警察が到着したら、被害状況を詳しく説明し、被害届を提出します。この際、盗まれた物のリストを作成する必要があります。可能であれば、品名、型番、シリアルナンバー、購入時期、金額などを記録しておきましょう。日頃から資産台帳を整備しておくと、こうした際に役立ちます。
防犯カメラの映像がある場合は、警察に提供します。犯人の特定や犯行の立証に非常に重要な証拠となるため、必ず確保しておきましょう。クラウドに保存されている場合は、削除されないよう注意が必要です。
被害届の提出後は、警察から受理番号が発行されます。この番号は、保険金請求や後日の問い合わせに必要となるため、大切に保管してください。
保険会社や管理会社への連絡
警察への通報と並行して、加入している保険会社にも速やかに連絡を入れましょう。多くのオフィスは火災保険に加入していますが、盗難被害も補償対象となっている場合があります。
保険会社には、被害発生の日時、被害内容、警察への届出状況などを報告します。保険金を請求するためには、警察の被害届受理証明書や、被害品のリスト、購入時の領収書など、様々な書類が必要になることが一般的です。保険会社の指示に従って、必要書類を準備しましょう。
盗難保険の補償内容は契約によって異なります。現金や商品、設備機器、美術品など、補償される対象や金額の上限が定められているため、事前に契約内容を確認しておくことが重要です。また、請求期限が設定されている場合もあるため、速やかな手続きが必要です。
オフィスが賃貸物件の場合は、ビルのオーナーや管理会社にも連絡する必要があります。特にドアや窓、鍵などが破損している場合は、修理や交換について相談しなければなりません。賃貸契約の内容によっては、オーナー側で対応してくれる場合もあります。
また、管理会社には防犯対策の強化についても相談しましょう。同じビル内で複数の被害が出ている場合は、ビル全体としてセキュリティを見直す必要があるかもしれません。
顧客や取引先への連絡も忘れてはいけません。特に顧客情報や機密書類が盗まれた場合は、速やかに関係者に通知し、二次被害の防止に努める必要があります。個人情報保護法に基づく報告義務がある場合もあるため、法務部門とも相談しながら適切に対応しましょう。
被害状況の記録と証拠の保存
警察の実況見分が終わったら、自社でも詳細な被害記録を作成しておくことが重要です。後々の保険請求や、再発防止策の検討に役立ちます。
まず、被害現場の写真を複数の角度から撮影しておきましょう。破壊されたドアや窓、散乱した室内、空になった金庫など、被害の状況がわかる写真を残します。日付と時刻が記録される設定で撮影すると、より証拠として有効です。
次に、盗まれた物品のリストを作成します。できるだけ詳細に、品名、メーカー、型番、数量、購入時期、購入価格などを記録しましょう。購入時の領収書や保証書があれば、コピーを取っておきます。
防犯カメラの映像は必ず保存し、バックアップを複数作成しておきましょう。万が一データが破損したり消失したりすると、重要な証拠を失うことになります。
また、被害発見から警察への通報、その後の対応について、時系列で記録を残しておくことも有用です。いつ誰が何をしたか、どこに連絡したかなどを記録することで、後から振り返る際に役立ちます。
従業員からの聞き取りも行いましょう。最後にオフィスを施錠した人、最初に被害を発見した人、不審な人物を見かけた人など、関係者から詳しく話を聞き、記録に残します。時間が経つと記憶が曖昧になるため、できるだけ早く聞き取りを行うことが大切です。
これらの記録は、保険金請求の際だけでなく、再発防止策を検討する際の貴重な資料となります。どこから侵入されたのか、どのような物が狙われたのか、防犯対策のどこに穴があったのかを分析し、今後のセキュリティ強化に活かしましょう。
まとめ

オフィスの空き巣対策について、様々な角度から解説してきました。空き巣被害を防ぐためには、「なぜオフィスが狙われるのか」という理由を理解し、「どのような手口で侵入されるのか」を知った上で、多層的な防犯対策を講じることが重要です。
基本的な施錠の徹底や高性能な鍵への交換、防犯ガラスの導入など、物理的な防犯対策は防犯の基礎となります。これらは比較的低コストで実施できるものも多いため、まず優先的に取り組むべきです。
さらに、防犯機器の導入によって、セキュリティレベルを大幅に向上させることができます。特に防犯カメラは、犯罪の抑止と証拠の記録という二つの重要な役割を果たし、オフィス防犯の最適解と言えます。最近では、クラウド保存やモバイル連携が可能な高機能カメラも手頃な価格で導入できるようになっており、中小規模のオフィスでも活用しやすくなっています。
侵入検知センサーやアラームシステムと組み合わせることで、さらに強固な防犯体制を構築できます。そして、より高度なセキュリティを求める場合は、警備会社との契約や、顔認証などの最新技術の導入も検討する価値があります。
しかし、どれほど優れた防犯機器を導入しても、それを扱う人間の意識が低ければ効果は半減してしまいます。従業員教育を徹底し、組織全体で防犯意識を高めることが不可欠です。日常的な点検や異変への気づき、退職者の権限管理など、内部からの対策も同時に進めましょう。
万が一被害に遭ってしまった場合は、速やかに警察への通報と被害届の提出を行い、保険会社や管理会社にも連絡を入れます。被害状況を詳細に記録し、再発防止に活かすことも重要です。
オフィスの防犯対策に完璧はありませんが、できることから一つずつ実践していくことで、確実にリスクを減らすことができます。特に防犯カメラを中心とした総合的な防犯システムの構築は、空き巣被害を防ぐ上で最も効果的なアプローチです。
大切な資産と情報を守り、安心して業務に集中できる環境を作るために、今日からできる防犯対策を始めてみてください。自社のオフィスの現状を見直し、必要な対策を計画的に実施していくことが、空き巣被害から企業を守る第一歩となります。
